ウィーンフィルと私 1

私が小学6年生の時、RKK開局記念で世界最高のオーケストラである

ウィーンフィルハーモニー管弦楽団が熊本市民会館にやってきました。

指揮は当時若手で注目されていた今は亡き大巨匠クラウディオ・アバドだった。

プログラムは、

シューベルトの「未完成」交響曲

ベートーヴェンの交響曲第7番、

アンコールが

モーツァルトの「アイネクライネナハトムジーク」第4楽章だったことを覚えている。

私の外来オケ初体験がウィーンフィルだったことも

今のクラシック狂でありオーディオシステムにも

影響しているのは間違いないのです。

当時s席7千円でした。新聞配達をして2か月分のバイト代を

注ぎ込んで緊張しながら市民会館の席に着いた。

当時はレコードが千円盤が一番安かったので

ウィーンフィルのレコードも7枚は買えるのにと

迷いながら悩みながらチケットを買っていたので

複雑な緊張が漂っていたのかもしれない。

小6の高光少年の心は団員がステージに登場しただけで

夢世界に連れて行かれた。

当時のコンサートマスターは世界一のコンマスと呼び声高い

大きな目と眼鏡が忘れられないゲルハルト・ヘッツエル氏だった。

指揮者が登場する前のチューニングの音が耳に飛び込んで来た瞬間に

「来て良かった!」

レコード7枚買えたなどという想いは吹っ飛んでいきました。

演奏がどうだこうだは全く覚えていませんが、

とにかくウィーンフィルの弦楽器の美音と気品!

そして若き巨匠アバドの右手と左手で音を抱きながら

引き出している独特な指揮姿が思い出される。

この時からウィーンフィルの大ファンとなりレコードもCDも

ウィーンフィルの演奏したものが断然多いのであり、

ウィーンフィルの響きが気持ちよく鳴るシステムに進化してきている。

次にウィーンフィルと私2を書くときは、

中3の時に聞いたベーム・ムーティ体験を書いてみたいと思っています。